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夏野菜の後のプラン考えていますか?

みなさんこんにちは!
のはら菜園のかーくんです。

5月に入って夏野菜の植え付け適期となってきましたが、みなさんはどんなお野菜を植え付けられていますか?
代表的な夏野菜としては、トマト、なす、きゅうり、ピーマン、トウモロコシなどなど、夏に向けては、育てられる野菜の種類が多すぎて迷ってしまいますよね!
また、夜も気温が高くなってくる時期なので、野菜たちはすごいスピードで成長しますし、毎日の管理や収穫に追われる日々ももう少しですね笑

そうなんです!夏野菜が本番に入るとめちゃくちゃ忙しいんです!!
なので、夏野菜を植え付けた直後のまだ忙しくない今に、夏野菜の後作プランを練っておいて、準備をしておくのはとても大切なんです。
なぜなら、秋~冬の栽培は、気温が下がり、日照時間が短くなっていくので、種まきが1日遅れると、収穫が1週間遅くなるなんて言われたりもします。
最悪の場合、収穫にたどり着けないなんてこともあります。
ほら、今のうちに夏野菜の後作プラン考えたくなってきましたよね?
それでは、夏野菜別にコンパニオンプランツの一つとも考えられる、”リレー栽培”の考え方を軸にプランを紹介していきたいと思います!
一つ一つしっかり検討していくので、随時更新していきますね!

なすの後作プラン

夏野菜の代表”なす”の後作を考えていきたいと思います。
なすは5月上旬~植え付けを開始して、8月頃まで収穫してそこできっぱりやめてしまう作型と、途中で更新剪定を行って11月頃まで秋なす収穫をする作型が大きく分けてあると思います。
もし、11月頃まで栽培を継続する場合は、選択肢がかなり絞られてしまいますが、なす科の後作には、マメ科やヒガンバナ科の野菜が良いと言われているので、第一候補は”タマネギ”になります。
たまねぎなどのヒガンバナ科を植えるメリットとしては、根に共生している拮抗菌の効果で、土壌中の悪さをする菌類の数を減らしてくれる効果が期待できるほか、玉ねぎは未熟性残渣(根っこなど)が残っていても気にせずに成長してくれる特徴があるので、後作として都合がいいです!
他には、”ホウレンソウ”も後作として栽培可能です。ホウレンソウは10~12月頃まで種をまくことが出来るので、少し急いで準備すれば十分に後作可能です。

 続いて、8月頃の品質が低下してくるタイミングで、きっぱり栽培をやめてしまう作型だと、いくつかさらに候補が出てきます。
例えば、”トウモロコシ”の抑制栽培があります。トウモロコシはイネ科で単子葉類の植物なので、なすとは好む栄養が異なるのに加えて、トウモロコシはとても多くの肥料成分を吸収する為、一度畑の状態をリセットしてくれる効果があります。
なぜか分からないけど、野菜の育ちが最近悪いと感じている畑であれば、トウモロコシを育ててみるのはオススメです!

 他に、なすの後作としては、実野菜の次は、葉野菜が王道の輪作なので、アブラナ科のは野菜も良いです。
具体的には、”キャベツ”、”ハクサイ”、”コマツナ”、”チンゲンサイ”あたりになります。
暑すぎると水分不足で枯れてしまうので、品種の選定と管理がやや難しいですが、リレー栽培としてはオススメです。

 あとは、8月に切り上げた場合はマメ科も候補に入りますね。
具体的には”インゲンマメ”が後作に栽培できます!
インゲンマメは関西では三度豆とも呼ばれていて、1年に3回収穫できるタイミングがあるので、そう呼ばれているそうです。
インゲンマメの種まきは4~5月頃と8月頃にまけるので、ちょうど良い感じにリレー栽培が出来ると思います。
マメ科の植物は根に根粒菌が共生しているので、栽培にほとんど肥料を必要とせず、むしろ土壌中に栄養を供給してくれるぐらいなので、さらに次の栽培に向けての準備が同時にできてしまいます。

なすの後作は、どこまでなす栽培を引っ張るかによって、選択肢が大きく変わってくるので、現時点での栽培計画に加えて、もしも途中で栽培が終了してしまった場合のリカバリーとしても検討してみてはいかがでしょうか?

トマトの後作プラン

トマトも大玉、ミニトマト、またその中でいくつかの作型があるので、それぞれによって後作プランが変わってきますが、今回は大玉トマトを4月末~5月上旬に植え付けた場合で後作を考えていきます。
トマトの場合、おそらく8月下旬頃には最上段まで茎が伸び切って、収穫が終了するのではないかと思います。
なので、8月以降に栽培可能な後作としては、こちらも第一候補としては”インゲンマメ”が上がってきます。
トマトもナス科の植物なので、後作にマメ科植物は相性が良いとされています。
 他には、”ネギ”、”ニンニク”、”タマネギ”も候補に挙がってきます。
ニンニク、タマネギは、植え付け時期が10月以降となるので、少し間が空いてしまいますが、ネギ(特に葉ネギ)であればすぐに種まき出来るので、畑を遊ばせておく期間を短くすることができます。
 あとは、アブラナ科の葉物野菜”キャベツ”、”ハクサイ”、”コマツナ”、”チンゲンサイ”も候補になります。
トマトの後作の可能性は結構広いですね。

ここでは、後作に避けるべき野菜を紹介しておきたいと思います。
ナス科の野菜を植えた土壌中にはセンチュウが増えていると言われています。なので、なす、トマトのようなナス科野菜を植えた後作には、根菜類は不適と言われています。
理由は、センチュウの影響で根菜が肌荒れを起こして見た目が悪くなることに加えて、これは個人の感想ですが、肌荒れした根菜は食味が悪くなる傾向があると思っています。
トマト栽培後の時期としては、ニンジン、大根、カブなどをまける時期ではありますが、避けた方が賢明だと思います。
一点補足しておきますと、センチュウ対策のコンパニオンプランツとして、マリーゴールドを混植していた場合や、その他センチュウ対策を実施している場合は、根菜類を栽培できる状態になっている可能性もあります。
畑ごとに状況は大きく異なるのでご注意ください。

ピーマンの後作プラン

ピーマンの後作について考えていきます。
ピーマンの作型はなすと似ていて、5月上旬に植え付けて、8月頃に一度弱るタイミングで終了してしまうパターンと、そこを乗り終えて秋の収穫まで行うパターンが考えられます。
私個人の感覚としては、初心者の方がピーマンの夏越をするのは結構管理が難しいかなと思っています。
なすは成長するとかなり強いので猛暑も耐えてくれるんですが、ピーマンは水不足や病気にかかったりして、夏を正常な状態で超えるのが難しい印象です。
なので、今回は、8月頃に終了する想定で後作プランを練っていきます。

ピーマンは”ナス科トウガラシ属”のお野菜で、なす・トマト・ジャガイモなどと同じ仲間の野菜になります。
なので、後作もナス、トマトと同じ野菜が候補に挙がってきます。
候補としては、これまでに紹介してきた、アブラナ科野菜(キャベツ、ハクサイ、コマツナ、チンゲンサイ)や、ネギ、少し期間をあけて、タマネギ、ニンニクなどになります。
他にも、トウモロコシの抑制栽培やインゲンマメなんかも候補に挙がってきます。
時期としては、ニンジンや大根も候補になりますが、ナス科のお野菜の後は極力根菜類は避けるのがセオリーとされているので、やめておいた方が無難かもしれません。
ですが、こればっかりは畑の状況によるので、少しだけ播いてみて様子を確認するのはアリだと思います。
野菜作りは畑ごとで状況が大きく変わるので、失敗しても影響が少ない程度に色々と挑戦されてみることをオススメします。

トウモロコシの後作プラン

トウモロコシの後作プランを考えます。
トウモロコシはお野菜の中では珍しい、”イネ科”に属しています。イネ科の仲間としては、稲、小麦などがありますが、いわゆる青果コーナーに並ぶ野菜としては、トウモロコシぐらいなものになります。
そんな、珍しいイネ科野菜なので、後作は基本的に何でも植え付けることが可能だと思ってもらってOKです。
また、トウモロコシの葉や茎を土にすき込む事で、土の状態が改善し、後作のお野菜の品質が上がるなんてことも耳にするぐらいです。

では、具体的に植え付け時期などから、後作プランを練っていきます。
トウモロコシは、トンネル保温をすれば3月頃から植え付け可能で、4月後半からトンネル無しでも植え付け出来て、直接畑に種をまいても育つようになります。
おおよそ80日~90日ぐらいで収穫可能となる品種が多いので、約3か月と考えると、6月~8月頃が収穫時期になります。
7月頃から畑が空き始めると考えると、冬採りのニンジンが候補になってきますね!
トウモロコシの根が張って、土がイイ感じにふかふかになっていると思うので、良いニンジンが取れると思います。
また、まだ収穫が完了していないトウモロコシの横にニンジンをまくというテクニックもあります。
これはどういう事かというと、ニンジンは種まき直後に乾燥すると発芽率が低下する傾向にあります。
ですが近年、7月、8月は猛暑で畑が乾燥しすぎて、ニンジンが発芽しないなんてこともよくあります。
そこで、トウモロコシの横に種をまいて日陰を作り出して、過剰な渇きを軽減する効果が期待できます。
また、ニンジンの葉が大きくなって日光が必要になるタイミングには、トウモロコシの収穫は完了していて、ニンジンの成長を妨げないように良い感じにリレーができます。

他には、大根、キャベツ、ハクサイなどなど、秋冬野菜はだいたいなんでも候補に挙がってくると思うので、種まき時期が大きく外れないものなら何でもチャレンジしてみてください!

一点注意ですが、大きく成長したトウモロコシの茎は硬く、処理をするのがなかなか大変です。
無理に小型の機械で耕そうとすると、機械の破損につながるのでご注意ください。

まとめ

今回は夏野菜の後作を考えてきました。
夏野菜は成長が速いし、収穫も大変で、いざ始まってしまうと後作の事なんて考えられなくなってしまいます。
なので、まだ忙しさのピークではない、今の時期に秋冬作の作戦を練るのはいかがでしょうか?
その際の参考になればうれしいです。

最後までありがとうございました。
のはら菜園 かーくん

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