コンパニオンプランツ

【家庭菜園でも出来る】”コンパニオンプランツ”を解説(初級:マメ科編)

コンパニオンプランツ

皆さんこんにちは、のはら菜園のかーくんです。のはら菜園日記では、会社員をしながら、少量多品種栽培に挑戦している、のはら菜園の情報や、オススメ野菜、オススメの食べ方など、農に関連した話題を中心に紹介しています。 (本記事はPRを含みます)

さて今回はコンパニオンプランツ紹介第5弾、マメ科編です。こちらの記事では。家庭菜園やベランダ菜園でも応用可能なコンパニオンプランツの情報をわかりやすく解説していきます。

これまでに、入門編初級:アブラナ科編初級:ナス科初級:ウリ科、の解説もしていますので、合わせて読んでいただけると嬉しいです。

さて、マメ科と聞いて思い浮かぶ野菜は何があるでしょうか?
代表定なものとしては、エダマメ、エンドウ、インゲン、ササゲ、などが食卓でもお馴染みのお野菜かと思います。

今回はこのようなマメ科のお野菜を栽培する際に助けてくれるコンパニオンプランツを紹介したいと思います。
それではよろしくお願いします。

コンパニオンプランツとは

まず最初にコンパニオンプランツとはなにか?を簡単に説明しておきます。
詳しく知りたい方は入門編で解説していますので併せて読んでみてください。

コンパニオンプランツとは、異なる種類のお野菜どうしを近くに植える(混植する)ことで、お互いに害虫が付きにくくなったり、成長を助け合ったり、お野菜の味がよくなったり、栽培空間を有効活用して効率的に栽培ができたり、と一緒に栽培することで良いことがあるお野菜の組み合わせの事を言います。

一般的にコンパニオンプランツの効果としては次のようなものがあります。
1:害虫を遠ざける効果。(害虫忌避)
2:成長を助け合う効果。(成長促進)
3:病気にかかるのを防ぐ効果。(病気予防)
4:畑の空間を広く使える。(空間活用)

これからご紹介する組み合わせも、4つのうちの1つ以上の効果が期待できる組み合わせになっています。

マメ科の持つ土壌を肥えさせるちから

まず、具体的な組み合わせの前に、マメ科野菜のお話をするうえで外せないのは、マメ科のお野菜は土壌に栄養分を補給することができて、他のお野菜の成長を促進させてくれる、優秀なコンパニオンプランツであるという事です。

正確にいうと、マメ科の植物は根に根粒菌と呼ばれる微生物が共生しています。そんな根粒菌は、空気中の窒素ガスをアンモニアに変換することができ、土壌中にアンモニアを放出してくれます。

それの何が嬉しいの?と思われるかもしれませんが、アンモニアは植物たちにとっては栄養源になるんです!

もちろんマメ科植物自身も根粒菌が作ったアンモニアの一部を栄養として取り込みますが、余ったものは土壌中に溶け込んで、肥沃な土壌にしてくれます。

少し話がそれますが、平日は化学メーカーで研究をしている私からすると、根粒菌はすごい!!と思うんです。
なぜかというと、人間も空気中の窒素ガスをアンモニアに変換する技術はもちろん持っています。しかし、ものすごく沢山のエネルギーが必要になるんです。

具体的にどれぐらいのエネルギーかというと、温度400~600度、圧力200-1000気圧という異次元の状態です。日常私たちが暮らしている環境は暑くても40度ぐらい、気圧は1気圧です。

100倍以上暑くて、200倍以上圧縮された環境なんて想像できないですよね。。。

高校の化学で学習しますが、ハーバー・ボッシュ法と呼ばれる約100年前に開発された方法が、改良はされていますが、いまだに行われていたりします。

人がやろうとすると、超高温、超高圧が必要な反応を、常温、常圧でやってのける根粒菌はすごい!って思うんですね。

ちなみに、根粒菌が行っている反応自体はかなり詳しく解析されていて、何が起こっているのかは判明しています。しかし、それをそのまま人間がやろうとすると、コストが高くなりすぎて、工業的に実現するのは難しかったりもします。

根粒菌すごいですよね!

すいません。大きく脱線しましたが、コンパニオンプランツに戻ります!笑

エダマメ(マメ科)✖サニーレタス(キク科)

まず紹介する組み合わせは、エダマメ✖サニーレタスです。
他のお野菜の成長を助けてくれるエダマメですが、もちろんエダマメにも虫が付いてしまいます。

要注意なのは、若いエダマメを食べてしまう、カメムシや、メイガなどです。これらの虫に食べられると、黒く変色して硬くなったり、表面にブツブツが発生したりしてしまいます。

サニーレタスはキク科に分類される植物で、特有の香りを発しているので、サニーレタスの香りが苦手な虫の飛来を抑制することが期待できます。

虫たちは食べ物の好き嫌いがかなり明確に分かれているので、隣に嫌いな植物が植わっている環境には極力近付きたくないんですね。

もちろん虫にも個体差があるので飛来してしまう事はありますが、被害は軽減できると思います。

こちらは、エダマメの害虫被害を低減するだけでなく、サニーレタスの生育促進も期待できる組み合わせになっています。

他に適用できるマメ科の植物としては、つるなしインゲンなどにも有効だと言われています。

エダマメ(マメ科)✖ミント(シソ科)

続いては、エダマメ✖ミントの組み合わせです。
より強力な香りを発する植物を混植して、カメムシやメイガを撃退する組み合わせです。

ミントもいくつか種類がありますが、特に香りの強いペパーミントやペニーロイヤルミントが良いと言われています。

ミントを利用するメリットとしては、ミントは比較的小さな鉢植えでも十分に育ってくれるので、コンパニオンプランツを移動できるという点です。

例えば、収穫をする際にちょっと作業の邪魔になるなと思えば移動できますし、被害が大きく出てしまったエリアには鉢植えを2個置こう。など柔軟な対応がとれます。

一点注意点としては、シソ科はその特有の香りの強さから、周りの植物の成長に対して悪い影響を与えることがあります。

著しく成長が遅くなったり、枯れてしまったりすることがあるので、ご注意ください。私の調べた範囲では、マメ科のほかにアブラナ科、キク科辺りならコンパニオンプランツとして働いてくれそうです。

ミントをコンパニオンプランツとして使えるマメ科の例としては、つるなしインゲン、つるなしササゲ、あずき、などがありますので、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

さて今回はマメ科のお野菜に適用できる、コンパニオンプランツの組み合わせを解説してきました。

今回はエダマメを中心として書きましたが、家庭菜園でエダマメ?難しそう、と思われるかもしれません。
しかし、エダマメは根粒菌の力で栄養を自分で補給してくれるので、植えて芽が出れば、適度な水やりと少し虫に気を付けるだけで美味しいエダマメが収穫できます。

少し大き目のプランターを準備すれば、ベランダでも栽培可能だと思いますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

また、自分でもさらに詳しくコンパニオンプランツを勉強したいという方には、下の書籍がおすすめです。
コンパニオンプランツの組み合わせが網羅的に書かれていて、非常に参考になる一冊になっていると思います。
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以上、最後まで読んで下さりありがとうございました。

のはら菜園 かーくん

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