みなさんこんにちは。のはら菜園のかーくんです。のはら菜園日記では、兼業農家で無農薬&少量多品種栽培に挑戦している、のはら菜園の菜園情報や、オススメ野菜、オススメの食べ方などを紹介しています。
今回はスイスチャードをご紹介したいと思います。スイスチャードって名前だけは聞いたことがあるような気もするけど実物は見たことがない、名前も聞いたことがなかった~って方が半分くらいはおられるのではないでしょうか?
そんな、日常生活ではあまりポピュラーじゃないけど、調べると実はけっこう歴史がある「スイスチャード」をご紹介していきます。
スイスチャードってどんなお野菜?
まずはスイスチャードがどんなお野菜なのかを写真でお見せしたいと思います。
こちらはのはら菜園で実際に栽培している株の写真ですが、非常に鮮やかな赤ピンク色の茎をしています。茎の色が多彩なのがスイスチャードの特徴と言ってもいいと思いますが、このほかにも、黄色や薄ピンク、白色の株を見ることができます。
色以外の全体的な印象としては、まあ、一般的な葉物野菜というような印象でしょうか?
スイスチャードの基本情報
スイスチャード、またはフダンソウ、フダンナ(学名:Beta vulgaris var. cicla)。アカザ科フダンソウ属。葉菜としてビートから改良されたお野菜。
お野菜として食べられているスイスチャードは、ヨーロッパを原産とするハマフダンソウを品種改良したものと言われています。葉の長さ30cm程度、葉幅10cm程度まで成長し、大きく成長した葉は厚みのあるしっかりとした葉になります。
日本での栽培の歴史も以外に古く、江戸時代の書物にはすでに登場しているらしいです。
また、耐病性、耐暑性が高く、一年を通して長く栽培・収穫できることから和名では不断草(フダンソウ)と呼ばれるようになったとか。
スイスチャードの栽培スケジュール
スイスチャードの栽培スケジュールは次のようになっています。
播種時期は4月上旬~10月末ごろまでと非常に長期間となっています。またそれに伴って、収穫時期も4月末ごろ~12月末ごろまでと、長く栽培を楽しめるお野菜です。
スイスチャードは根っこから抜かずに、茎の部分を切って収穫してやると、株元から新芽が出てきて大きく育ちますので、新たに種を播かずとも同じ株で長期間収穫することが可能です。
スイスチャードの栽培方法
スイスチャードは一度大きくなってしっかり根を張ると、持ち前の耐病性と耐暑性で多少放置していてもグングン成長してくれるのですが、スタートには少し手がかかります。
スイスチャードのタネはあまり発芽率が高くないという特徴があります。それは、種が非常に硬く堅牢な殻に包まれているからです。
写真ではわかりにくくて申し訳ないですが、硬くゴツゴツとした殻に覆われています。(※写真では少し青く見えますが、薬剤が塗布されているためです。)
このごろっとした大きな殻の中に数粒のスイスチャードのタネが収納されています。
スイスチャードの種まきですが、まず種まきをする前日から種を水に浸して、硬い殻を柔らかくしてやるところからスタートします。
水を吸って柔らかくなった種(触った感触は硬いですが)を畑やプランターに播きますが、播いた種のすべてが芽を出してくれる訳ではなくて、私の感覚としては8割いかないぐらいかなと思います。
発芽初期は成長後からは想像できないほど、ひょろっとした茎のスイスチャードが出てきます。
冒頭にご紹介したスイスチャードもまだ若い株の写真でしたが、こちらはさらに細くて弱々しい印象ですよね。
でも、この時からすでに、鮮やかなカラーは健在です!😊
ですが、これぐらいまで大きくなると、持ち前の力強さでグングン成長してくれます!
スイスチャード栽培で気を付けたい点は害虫対策です。スイスチャードは成長すると葉に独特のエグ味を持ちますが、蓼食う虫も好き好きとはよく言ったもので、しっかり虫が付いてしまいます。。。
虫が活発に活動する比較的温かい時期は虫に葉を食われて見るも無残な状態に。。。なんてことにもなりかねません。
農薬を散布して撃退するのも一つの手ですが、家庭菜園レベルであれば、防虫ネットで覆って栽培するのが良いと思います。
防虫ネットであれば、ネットをかけたまま水やりができますし、収穫したいときは、サッと裾をまくってやれば収穫できるのでオススメです。デメリットとしては、雑草の処理をする際のも一度ネットをまくる必要があるので、少し手間だというところでしょうか。
ある程度大きくなれば、次々と新しい葉が出てくるので、一定の大きさに育ったタイミングで、収穫してください。
長期間栽培していると畝が硬くなったり、株元の土が下がってきたり、株がどこか不安定な状態だな、なんてこともあると思うので、そういったときは、すこし土寄せしてあげるとより良いと思います。
スイスチャードの食べ方
最近スイスチャードの鮮やかな見た目を利用したレシピがたくさん紹介されています。
私も前の記事でスイスチャードおにぎりを紹介しました。⇒前記事はこちらからどうぞ[スイスチャードオススメ調理法]
スイスチャードは大きく成長するとエグ味を持ちますが、小さな若い葉(ベビーリーフ)の時はエグ味もまだ少なく、生食でサラダに入れると美味しくいただけます。
大きく育った葉は軽く茹でてから食べるのが良いと思いますが、茹ですぎには注意してください。エグ味が全面に押し出されてしまいます。
茹で時間の目安としては、沸騰したお湯で、葉の部分は30秒程度、茎の部分は40~50秒程度がオススメです。
茹で時間を変えて味を確認したことがありますが、葉を1分以上茹でるとエグ味が増すように感じました。ドレッシングなどで味をごまかさないと正直美味しくない状態になりました。。。
30秒ほど塩ゆでしたスイスチャードの水気を切って、お浸しにするのもオススメです。元々は、夏場品薄になるほうれん草の代わりとして広めようとされた背景があったりするお野菜なので、単純にほうれん草の代わりとして調理しても美味しいです。赤色が抜けて他の食材を染めたりもしますが。笑
さて今回は、スイスチャードをご紹介しました。以外に日本でも長い歴史のあるスイスチャード(フダンソウ)ですが、あまりスーパーでは見かけないかなと思います。おそらく、ほうれん草の品種改良や、栽培技術力の向上で、ほうれん草の代わりを探さなくても、夏に美味しいほうれん草を手に入れれるようになったのが要因かなと個人的には推測しています。エグ味がやっぱり不人気なのかな?
最近では鮮やかな見た目からSNS映え、で注目されているスイスチャードですが、見た目だけでなく、カルシウムやミネラル、β-カロテンが豊富な高栄養化なお野菜ですので、ぜひ食べてみてください。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
のはら菜園 かーくん